行事がたて込み、時間を気にしながら形式ばかりの追悼を行うサンパウロとは大違い。また、パラナの大地を切り開いた先人の労に触れてもらおうと式典前に、会場横にある移民史料館を開放。「大変だったんだね」「昔の人は偉い」などと改めて、自らのルーツを噛み締めた。
しめやかに読経が流れる中、来場者は次々に焼香。唯一健在な笠戸丸移民、中川トミさんを始め数多くの一世が涙を浮かべた。先人と心を通わせたい――そんな姿勢が印象的だった。
子供たちのコーラスや来賓の挨拶もいい。ただ、まず先人に心からの敬意を表すことを忘れてはならない。 (記)
04/06/25