経済成長率4%に上方修正=IPEA 貿易黒字は300億R$=経済指標3本柱に動揺なし=BISは累積債務に警鐘
6月30日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十九日】予算管理省の応用経済研究院(IPEA)は二十八日、〇四年度の経済成長率が四%に達し、貿易黒字が三百億レアルに達する見通しと発表した。IPEAは年当初に予測した経済成長率三・五%、貿易黒字二百七十億レアルの見込みを上方修正したことになる。国際決済銀行(BIS)は二十八日、ブラジルのマクロ経済政策を評価しながらも、財政状態は微妙であるので債務管理に細心の注意を喚起した。
IPEAのレヴィ主任は、五月におけるリオ州とサンパウロ州のSEADE(データ分析財団)が発表した経済指標を驚異的成果と評価した。両州のけん引で全国の工業生産は五月に前月比で二・一%増、昨年同月比で八%増と飛躍的に伸び、労働市場にも雇用回復の兆候が出て来たと述べた。
経済指標の三本柱とされる財政収支とインフレ率、為替率に大きな動揺がなく、経済の健全性を象徴したと同主任はみている。このまま順調に行けば基本金利は第3四半期に下降傾向へ入り、経済成長率にも拍車がかかると見込んでいる。
アレンカール副大統領とゴーメス国家統合相の二人が高金利政策を非難し反発を受けたため、政府内で孤立した。現在は外資の導入を巡って国家経済は岐路にあり、微妙な時期の発言は慎重を期するとして同主任は金利政策には触れなかった。大統領は対伯投資の誘致で訪米し、多くの民間企業が新株を発行し、国際市場で資金調達を行っているときだ。
副大統領は、誰からかん口令を敷かれたかは明かさなかったが、不満は隠せないようだ。現在の金利システムの下では、商品を掛け売りし手形を銀行へ持って行くと、月利三五%を差し引かれる。三五%の利益を上乗せできるような商売は、ブラジルにないと高金利の不合理を訴えた。
〇二年までは基礎収支や政府経費も大きく増え、税収も順調に伸びた。〇三年は初めて、政府の歳出も歳入も伸び悩み、灰色で萎縮の年であった。マイナス経済成長でブラジル市場は、実力がありながらカントリー・リスクが上昇し、世界最悪クラスへ顔を並べた。このような状況では、特に政府の歳出に慎重を要すると同主任は警告した。
マンテガ予算管理相は、特に輸出と農業に関係が深い地域の景気回復で六大都市の失業率が減少すると述べた。輸出増加の成果は、すでに消費市場に現れている。産業部門によっては、所得の増加も進行していると強気発言をした。
一方中銀の中銀といわれるBISは、ブラジルが体力以上に保有する外債の累積債務に警鐘を鳴らした。インフレ再来の脅威となる外的要因は、厳然と潜在する。米国の公定歩合引き上げによる途上国への影響や原油の高騰などが脅威だから、債務は脆弱体質の原因としている。
BISの経済成長率予測は、三・三%とIPEAよりも悲観的だ。ブラジルが直面する経済情勢は、依然厳しいと警告。国際金融情勢は、長期金利引き上げや、途上国のスプレッド(金利差)取引増加の傾向にある。国際金利は今後、上がっても下がることはないとみる。