7月2日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙六月二十一日】携帯電話の普及が著しい様相を示している。猫も杓子もとまではいかないにしても、最近携帯電話は必需品の一つに挙げられる。今や当時の自家用車CDに劣らないブームとなっている。
通信省の発表によると、国内の携帯電話保有台数は五千二百四十万台となり、昨年一月~五月に比べ四〇・六%の伸びを示した。特に今年四月と五月の二ヵ月間の伸びが三百三十万台と著しく、一月~三月の三ヵ月分二百七十万台を突破した程の勢いをみせた。これにより普及率は本年初めの二六・二%から二九・二%に上昇した。
携帯電話の本格的普及は昨年下半期から顕著となった。この背景には、業者の新規参入によるマーケッティング、宣伝、サービス合戦が若者とくに学生に受け、一般にも広がったことがある。これに対し業者は常にニーズに合った投資を心掛けているとし、新しい技術を他社に先んがけるのが生き残る道と分析している。
業界筋は、今回の普及台数が六月の恋人の日の売り上げにより達成されると見ていたため、驚きの色を隠せないでいるが、母の日のプレゼントが販売増に影響したと理解している。いずれにしてもこれからは、「ブームに乗り遅れないよう」業界の熾烈な戦いが展開されるとみられている。