7月7日(水)
家族三人連れが五日朝、サンパウロ市東部コンセリェイロ・カロン通りでバスにはねられ、母(28)と娘(3)が即死、祖母(57)が病院に運ばれたが重体。目撃者によると、バスが歩道に乗り上げ三人を直撃したという。運転手は事故直後に現場から逃げたが、一時間後に警察署に自首し殺人容疑で逮捕された。
◎
リオ州バーラ・マンサ市で三日、空き地でサッカーをしていた少年三人が、現在まで未確認の揮発性化学物質が原因でやけどを負った。うち一人(8)は全身の七〇%にやけどを負い、手足切断の危険がある。ボールを探しにいった少年が発火物質を踏んで足に火がつき、彼を助けようとした二人も火に巻き込まれた。保安局が現場で採取した同物質は現在調査中で、七日以内に結果が出る。現場は二十年前にゴミ捨て場で、その後産業廃棄物などが放置されていた。
◎
人材育成計画の一環として、アウキミン州知事がサンパウロ市ビラ・エスペランサ区のドン・J・オグノ州立校へ赴き、五十人の生徒を前に一日講師として教鞭をとった。科目は有機化学。同知事は七三年から七六年まで予備校で教えた経験がある。いわば昔とったきねづか。知事の授業は大学入試に向けた復習が主だった。同計画ではUSPとUNESPの学生を動員して、高校生の国立大入学を支援する。
◎
高さ約七メートルの木の上に縦二・五メートル、横二メートルの〃庵〃を設けて余生を過ごす隠遁者―。サンパウロ州リベイロンプレット市在住、元トラック運転手のロレンゾーニさん(70)はイタリア系移民で十五年ほど前に「低い所」の生活に嫌気が差し、親戚の家の庭にある木の上に移り住んだ。相棒は雑種犬一匹。近所の人によると家族とのいさかいが隠居の原因だという。収入がないロレンゾーニさんは毎日残飯を探しに行く。「神さんがいつもちょっと残してくれるんじゃよ」。