7月8日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙七日】「何故クレジットカードで現金を引き出して月一二%の金利を払うのか? 誰も引き出さなければ(この習慣は)なくなる」。ルーラ大統領はブラジリア市で六日、演説の中でクレジットカードの高金利について触れ、銀行とカード会社を非難するとともに、金利上昇を助長する利用者の気持が「理解し難い」との態度を明らかにした。
さらに同大統領は「こういう習慣は国民がボイコットして廃止に追い込むべきだ」と述べ、金利低下に向けた協力の重要さを強調した。また現行金融制度では法の下で規制できないとしながらも、関係省内で専門家による金利上昇抑制の研究がすでに進められており、立法化に向けて検討されていることを明らかにした。これを受けて国内クレジットカード・サービス協会は、「カードは緊急時や非常時に便宜を図る手段で、金融および経済の面で重要な役割を果たしている」と反発している。銀行筋は何ら反応を示さなかった。
現行では個人融資の平均金利は七・六五%で、クレジットカードは一〇・一二%、シェッキ・エスペシアル(特別小切手)は八・二九%、個人貸付は五・八九%となっている。
大統領発言を「無い金は使うな。これで余計な金利を払うな」と言わんとしていると解する意見もあり、発言に対して賛否両論が巻き起こっている。