7月8日(木)
いよいよ今週末にせまった第二回ブラジルYOSAKOIソーラン大会(十一日、イビラプエラ)。「もう今週に入ってからは毎日練習ですよ!」(SHIONKOカンポ・グランデチーム、山本牟さん)と、各チームとも目前に迫った大会に向け練習に余念が無い。初参加チームの勢いをリポートした。
「今日、大会の衣装が出来上がるのよ」。
SHIONKOチームの山本さんや、メンバーの父兄が作る手作りの衣装には、パンタナールの代表的な鳥「プユユ」が飛んでいる姿が描かれている。
また、サクラ中矢アリメントス社(中矢レナット社長)が寄付を申しでているため、会社名入りの衣装には桜の絵も加えられる。
「マット・グロッソ・ド・スル州と、日本のシンボルを合わせた衣装」と山元さんは笑う。
リッファは現在まで約一千枚売れているが、大会参加に必要な経費は、まだ半分しか集まっていない。
「でも、子どもたちのやる気も最高に高まっているし、ここまできたら行くしかないですね」と力を込める。
チームにとって残念なこともあった。ソノ・マサノブ君がオートバイで事故に遭うなど、何人かのメンバーが大会に出場できなくなった。
「大会に参加できなくて残念。でも、来年こそは踊るよ!」と、明るく語ったマサノブ君も、応援にイビラプエラに駆けつける。
今週に入ってからは毎日練習漬け。不足経費は、大会後もリッファを売るなどしてまかなう予定。
「初参加だし、みんな年をとっている、一体どうなるでしょうか」と心配するのは、バストス日系文化体育協会の真木勝英会長だ。
「でも、バストスの発展のために一生懸命頑張ってくれているから、日本人会の会長である私が応援しないわけには行かない」。真木会長も大会に同行する。
「今夜、踊りをみんなに披露するのよ」と、婦人会会長の鶴リージャさん。
披露会には、バストス市内にある学校の校長先生も出席する。学校でYOSAKOIソーランを取り入れてもらうのが狙いだ。「来年は若いチームも作って大会に参加したい」と意気込む。
しかし、披露会の一番の目的は「お世話になった人たちに見てもらう」ことにあるという。
バストスの婦人会には高齢のため大会に参加できない人がいる。そうした人が「私は踊れないけど、踊る人たちには頑張って欲しい」と、毎回練習に差し入れを持ってきては、懸命に応援している。
大会参加が決まって以来二カ月間、日曜日以外は毎日練習を重ねてきた。「みんなが力を貸してくれるから、思い切って練習ができる」と鶴さんは感謝する。
YOSAKOIソーランは、チームによって曲も踊りも衣装も違う。各チームどのような個性を打ち出すか、注目が集まる。
大会当日は正午から「街は舞台だ」のテーマに添ってイビラプエラ公園(十番ゲート近く)で踊りが披露され、午後五時からは会場をイビラプエラ体育館に移し審査が行われる。
「招待券を入手することができなかった方も、入場できます」と、実行委員会のメンバーは参加を呼びかける。
問い合わせは電話11・287・4199(実行委員会事務局)まで。