7月9日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙八日】全国工業連合(CNI)のデータによると、工業生産の増加は五月も続き、設備稼働率は、調査が始まった九二年以来過去最高の八二・五%に達した。部門別では、金属、機械、化学部門で生産能力がほぼ限界に近づいているという。
この数字は生産活動の回復を裏付けるもので、同連合は今年のGDP予想成長率を三または三・五%から四%に引き上げ、工業部門の予想成長率は四・八%前後とした。
同連合のエコノミストによると、設備稼働率の上昇は、今年の経済成長を保証するには設備投資の拡大が不可欠であることを示している。昨年は設備投資が少なかったが、今年は増えると同連盟は期待する。もし増えない場合は、輸出にマイナスの影響を及ぼし、国内ではインフレを加速する恐れがある。「設備投資増加のためには、融資コストの低減や環境開発許可の迅速化といった努力を続ける必要がある」と、同連合のブランコ政治部長は述べた。
一方、工業製品の販売額は五月に前月比で一・七六%、前年同月比で二〇・三三%、今年一―五月の累計で一四・六七%増加した。これは輸出が好調なためとみられる。工業部門の就労者数、労働時間、実質賃金も五月に前月比、前年同月比でわずかながらも増加し、景気回復を裏付ける結果を示している。