7月13日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日、十二日】全国二十六州都のうち半数以上で財政赤字が増加しており、十二州都で人件費の増加が顕著となっている。これは財務省が行った調査結果によるもので、このうちサンパウロ市を除けば市の赤字は法で定める支出上限の範囲内にあるが、これを超えそうな状態にきていると財務省は警鐘を鳴らしている。
サンパウロ市を除く各州都は二〇〇〇年から昨年末までに財政赤字の収入に占める比率が平均四二・四%から三七%へと減少した。これは収入増によるもの。しかし今回の財務省の警告は、収入が増加している反面、支出も平行して増加している州都に対してなされた。
特に再選を期して現市長が立候補している十一の州都では、今期任期中の人件費の増加が目立ち、再選されれば歯止めがきかずに財政赤字が膨れ上がるとみられている。法令により市の支出は収入の一・二倍が上限と定められており、サンパウロ市以外の州都は今のところ上限範囲内にとどまっている。
これらの州都は現在PT政権で、アラカジュ市、ベロ・オリゾンテ市、ゴイアニア市、マカパ市、レシフェ市で、この他パルマ市(PL)、リオ市(PFL)が含まれている。
これを受けてサンパウロ市のマルタ候補は「親愛なるルーラ大統領に頼み込んで債務の支払い期限を延長してもらい、財政を健全化する」と訴え、対立するセーラ候補は「全て無駄使いのツケ。公共投資などの経費を節減することで赤字を削減できる」との見解を示している。