7月15日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】来年度の予算案を決議するために開かれたサンパウロ州議会で十三日、審議の最中に傍聴席から市民が議場になだれ込み、警官や州議員らともみ合いになるなど大混乱に陥った。しかし警官がその場を収めて審議は続行され、議場内での負傷者はなかった。いっぽう議会前でも傍聴席に入れなかった抗議集団が騒ぎを起こし警官ともみ合いになった。
予算案は賛成四十九票、反対三十四票で可決に必要な過半数を辛くも一票上回って承認された。議会には九十四票議席のうち八十四州議が出席した。州政府は来年度予算について野党の合意を得られず、連立与党のPSBとPLが次期市長選挙で野党と組んで反対に回ったため、今回の承認は難産の結果となった。
傍聴席は、USP、UNESP、UNICAMPの州立大学生約二百八十人が陣取っていた。これら大学では職員待遇の改善や予算の増額を要求して約一カ月前からストライキに入り州政府側と対立していた。予算案が承認されると同時に、不満を爆発させた学生らが議場内になだれ込んで大混乱となり、審議は中断された。その後警官が侵入者を連れ戻し事態は収拾された。いっぽうで議会場に集合していた約六百人の学生も警備の警官らと衝突、警官らは催涙弾を発砲して集団を追い払った。