7月16日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】国内スーパーの最大手カレフール(本社フランス)は、ブラジル産の果物を買い付けて外国に輸出することで貿易開発庁の下部機関である輸出振興庁(APEX)と合意に達した。同スーパーはこの先一年間で現在の買い付け量を倍増し、海外二十六ヵ国に広がる店舗のうち十六ヵ国の店に輸出する。対象品目はブドウ、マンガ、バナナ、パパイア、クプアスーなど。
同スーパーの計画では、今年の輸出第一陣はポーランド向けで九月までに実施され、年内にベルギーとスペイン向けの輸出が始まる。さらに来年はヨーロッパ、アジア、中近東の十五ヵ国に輸出を広げるとしている。
APEXは販売促進のための宣伝費など総費用の半分に当たる四十万レアルを負担する。これで輸出先の国に住むブラジル人を雇用し、店頭などでのキャンペーンに充当する計画を打ち出している。ブラジル人の起用は商品知識があることと言語に通じているため。今回の輸出を通じ国内外で八万人の新規雇用が期待される。
生鮮果物は現在全世界で四千二百万トンが取引されているが、ブラジル国内は八十万トンのみにとどまっている。昨年ブラジルの輸出は三億三千五百万ドル、輸入は六千八百万ドルで、貿易黒字は二〇〇二年の三九%増となった。増加の理由としてブドウの七七%、レモンの七一%、パイナップルの五九%増が挙げられる。