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違法操業漁船を摘発=監視に航空機を初めて使用

7月16日(金)

  【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】連邦警察沿岸警備隊はIBAMA(野国立自然環境保護院)と共同で六月二十五日から二日間、空からの監視で違法操業をしていた三十二隻の漁船を摘発した。
 航空機を使用しての監視は初の試みで、船と違って現場に急行でき、証拠写真を撮影することで、行政処分がスピード化される。これまで違法操業は毎日通報を受けながら証拠を押さえることが出来ず、今年に入り、一件に罰金を科しただけにとどまった。これにより野放しの密漁が困難となる。
 法令では近海一・五マイル(二・八キロ)以内での底引き網による漁獲は禁止されているが、魚の宝庫とされるサンパウロ州南部海岸のイグアペ、イーリャ・コンプリーダ、カナネイアでは、監視の目をかいくぐって底引き漁が横行していた。漁船は主に地元サントスのものだが、遠くサンタ・カタリーナ州やリオ州からも出向いている。当局によると、底引き網で海床が破壊され、魚が産卵する海藻が損なわれたり、毎年数千匹の稚魚が死亡する被害が続出しているという。
 これら密漁船は全て二万レアルから五万レアルの罰金刑を受けたが、中には国内最大の沿岸漁業会社所有の漁船も交じっていた。