ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

偽造携帯電話販売=5人グループを逮捕=刑務所服役者に転売=プリペイドカードの押し売りも=サンパウロ州

7月17日(土)

  【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】サンパウロ州警察当局は十四日、偽造携帯電話を販売していた五人グループをサンパウロ市内で逮捕した。また州内イトゥー市でも同様の手口の犯罪を摘発し、首謀者を検挙した。
 偽造携帯電話はサンパウロ市内の最大犯罪集団、首都第一コマンド(PCC)が買い上げ、刑務所内の服役者に高値で転売されている。当局で販売実数を確認中だが数千台に上るとみられている。また、巧妙な手口からみて、電話会社の技術者など機械類に精通した大がかりな犯罪組織が介在しているとみて捜査を進めている。
 刑務所には携帯電話の使用を阻止するプロテクターが設置されているが、新しい回線が増えたことで事実上機能していない。いっぽうで刑務所内に持ち込まれた携帯電話で所内からひんぱんに悪事の指令が出されている。とくにこの指令のもと、一般家庭やオフィスに携帯電話のカードの売り込みが増えている。犯罪グループは家族や会社の構成を調べ上げており、断ると危害を加えるとおどすため、止むなく言いなりになるという被害が続出している。
 警察当局は、サンパウロ州の刑務所内では禁止となっている携帯電話の使用が後を絶たないことから捜査を進めていたところ、囚人専用に携帯電話を販売しているグループを突き止めた。全貌は明らかにされていないが、これまでの取調べによると、PCCの〃注文〃で同グループは盗難携帯電話を買い上げ、偽造番号(未使用の電話番号)ねつ造してつけていた。そのほとんどがVIVO社に登録されているため、当局では同社社員もグループに加わっているとみて捜査している。同社が警察と共同で調査したところ、これまで被害額が千五百万レアルに上っている事が判明した。電話は一台九十レアルで卸され、末端価格は五百レアルだという。
 刑務所には一年前から携帯電話のプロテクターが設置されているが、回線が増えたため機能していないのが実情。サンパウロ州刑務所管理局のフルカワ局長は「現在まで七カ所に設置され、六カ所に新設する予定だったが無意味。一台九万レアルから二十万レアルかかるが予算の浪費に終わった」とコメントした。
 いっぽうで刑務所から携帯電話を使った、家庭や個人会社への電話の先払い(プリペイト)カードの押し売りがひん発しており、断ると脅迫する手口が増えている。犯罪グループは家族構成を調べ上げ、土地カンもあることから言いなりになる被害者が続出している。グループの言い値は千五百レアルから三千レアルが常とうだが、これを交渉で三百レアルにこぎつけた人もいる。断った人の多くは警察に届けるが、相手が電話の向こうだけに証拠がなく、警察も対応の仕様がないのが実情だという。警察署によってはこの被害届けの用紙が底をついたという。「押し売り電話がないのを神に祈るのみ」と押し売りを揶揄する声もある。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button