深い紺色の制服、制帽姿が凛々しい。十五日、東洋人街のそこかしこを日本の海上自衛隊員が颯爽と歩いていた。
すれ違い様、感激の面持ちで声をかける移民をみる。練習艦のサントス入港は六年ぶりだ。次の機会はいつや知れない。
その日、文協講堂であった日系団体共催の歓迎会。石田総領事はコロニアには「いつも盛大に迎えていただき」と謝辞を読み上げ、東郷司令官も同様の言葉だった。
多勢の列席者を見込んでの予定稿だったのだろう。実際は一般席の半分は空席。文協ビルには垂れ幕さえなかった。
海外最大の日系社会がある。そう心に期して来た隊員も少なくない。先日の参院選における在外投票率の低迷に続いて、また、「看板」倒れかと嘆息をもらす。 (大)
04/07/17