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ブラジル農業に学ぶ=岐阜県農高生10人将来の営農のために

7月21日(水)

  「郷土を愛し、逞しさと科学する喜びを持った農業人になろう!~積極的に交流・どん欲に吸収・極めよブラジル・オランダ農業~」をテーマに掲げる第二十七回岐阜県農業高校生海外実習派遣団(森茂和団長、大塚浩昭副団長、西川昭弘生徒団長)が、十七日着聖。
 三十日までサンパウロ州を中心にブラジルの農業を視察した後、八月五日までオランダで研修する。同制度は昨年度までに二百六十二人の岐阜県農業高校生を海外へ派遣している。
 岐阜県下の農業高校から選ばれた生徒は男女五人ずつ計十人。ブラジルでは、日系農業移住者から体験談を聞きフロンティア農業を学ぶため、サンパウロ食料流通センター、橋本植物研究所など訪れるほか、ミナス・ジェライス州の果樹・イチゴ栽培農家やコーヒー農場、パラナ州クリチーバ市の農業も視察。
 また、モジ・ダス・クルーゼス市イタペチでは地元農家にホームステイして、日系移民の体験談を聞く。
 生徒は「ブラジル・オランダと日本における環境保全型農業の現状」など、個人の研修テーマを持って農場視察する。実家が酪農経営をしている山田光宏くん(加茂農林高校生産科学科)は「将来後を継ぐため、大規模経営について学びたい」と意欲的。
 斐太農林高校教師をしている森団長は「ブラジル農家の苦労・失敗・工夫を新しい農業経営の参考にして日本で応用してほしい」と期待を寄せている。また、「ブラジルで人脈をたくさん作って将来に備えてほしい」と話す山田彦次会長ら岐阜県人会が一団の親善交流を手助けする。