7月29日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十八日】十月の市長選挙に向けて各候補者はサンパウロ市内で活発に選挙運動を展開している。序盤戦で他候補を数馬身引き離していたセーラ候補(PSDB)が失速気味なのに比べ、マルタ候補(PT)が現職の強みとルーラ現政権の後押しを受けて追い上げてきている。これに離れず追走しているマルフ候補(PP)の三人が事実上三つ巴戦を展開している中、決戦当票に誰が生き残れるかは予断を許さぬ状況だ。
IBOPEがテレビ局グローボの委託を受けて七月二十四日から二十六日の三日間六百二人を対象に調査した結果、セーラ候補は支持率が二四%で、一カ月前の六月二十六日、二十七日に行った調査結果の三〇%から六ポイント後退した。マルタ候補は二三%とセーラ候補と鼻の差まで追い上げた。前回は一六%と三人の中で最低だった。マルフ候補は十八%となり、前回の二一%から三ポイント下がったもののほぼ横ばいの結果だった。これに次いでエルンジーナ候補(PSB)が九%、ロッシ候補(PHS)二%、モウラ候補(PTC)およびパウロ候補(パウリーニョ、PDT)がそれぞれ一%、他の七候補の名前は挙がらなかった。白票は前回同様の一一%、未定は前回の九%から一一%に上昇した。調査の信ぴょう性は上下幅四ポイントだという。
世論調査では、「白票を投じる」が一一%、「未定」が同じく一一%と、四人に一人が浮動票となっている。その行方が勝敗の鍵を握るため、各党は来月から始まるラジオとテレビの宣伝に本腰を入れる構えを見せている。
同調査の意見聴取によると、各候補の批判や政見に対する意見が聞かれなかったことから、人気投票の感も歪めないとしている。このためテレビ局バンデイランテスで五日に行われる各候補の討論会を皮切りに、十七日からのラジオ・テレビ宣伝で放送される選挙公約が、今後の支持者を獲得する動きにつながるとの見方が強い。