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工業部門6月売上げ32%増=輸出の伸びが全体を押し上げ=サンパウロ州

7月31日(土)

  【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】サンパウロ州工業部門の実質(インフレを差し引いた)売上額が六月に前月比で一・九%、前年同月比で三二%増加した。今年上半期では前年同期比二二・四%の増加で、これはサンパウロ州工連(Fiesp)が九九年に統計を新たに取り始めて以来、最も良い結果となった。
 国内市場を販売の中心に据えている部門の中では、自動車、家電製品などの耐久資本財に加え、セメント、化学、石油化学、繊維、紙製品で売上増がみられた。一方、六月にサンパウロ州からの輸出は前月比で八・四%、前年同月比で五五・三%も伸びた。同連盟のヴァース経済調査部長は、輸出の伸びに引っ張られて、三〇%近い今回の売上増が今後も続くだろうと述べた。
 「現在工業部門には順風が吹き、売上増は着実なものとなってきている。しかし、売上増がまだ失業減に貢献していないことも事実で、サンパウロ州の失業率が六%ぐらいのレベルにまで下がれば国内市場は完全に回復したとみなせる」と同部長はコメントした。そのためには、百万レアルの投資ごとに八十七人の雇用が生まれる民間建設部門の回復が必要と主張した。
 同連盟によると、サンパウロ州工業部門の平均設備稼働率は五月の八三・七%から六月には八四・一%へと上昇した。昨年六月は七八・六%で、稼働率が高いの輸送(九〇%)、製紙(八九・九%)、繊維(八八・二%)だった。