8月6日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】連邦最高裁判所(STF)は、中絶全般についての議論を始めることになった。メーロ最高裁判事が下した、無脳症の胎児の中絶を認める仮判決についての審議に及んで十一人の最高裁判事は、例えば、胎児がダウン症といった他の障害を抱える場合や、健康であっても女性が望む場合に中絶の権利を与えるかどうかを議論する考えだ。
仮判決についての最終判断は八月に予定されていたが、九月に延期された。七月一日にメーロ判事が仮判決を下して以来、中絶は全国で行われるようになった。現在、強姦の結果妊娠した場合と母体に危険が及ぶ場合だけの中絶を刑法第百二十八条は認めている。
微妙なテーマだけに、ブラジル全国司教会議(CNBB)や女性人権団体を始めとする様々な団体が、無脳症胎児の中絶に反対してきたが、メーロ判事が拒絶した形となった。無脳症で生まれた娘が十一歳まで生き延びたと最高裁にEメールを送った父親もいるという。一方、ブラジリア母子病院のブエーノ医師は胎児が無脳症と判明した場合、九八%の夫婦が中絶を望むとメーロ判事の仮判決を支持している。