8月6日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十八日】たかが玉ネギ、されど玉ネギ! スーパーやフェイラでキロ三レアルの値段を見て目を疑っている人が多い。農家によると昨年七月の売値が四十五キロ袋で八レアルだったのが現在六〇レアルに高騰した由。勿論、農家にとっては恵みの雨だ。
高騰の原因は市場での品不足によるものだが、現在出荷中のモンテ・アルト地区やサン・ジョゼ・ド・リオ・パルドでは四月と五月の豪雨で病害が発生したため二〇%の減収となり、それが市場に反映した。しかし関係筋は八月になるとミナス産やバイア産が出荷されるので、現在の高騰はある程度落ち着くとみている。
玉ネギ栽培は他産品と比べ大変なリスクを伴うという。病害を乗り越えると市場価格の暴落にしばしば直面する。このためサンパウロ州では一時期二万五千ヘクタールだった耕地面積が七千ヘクタールまで減少している。特にピエダーデ市は「国内の玉ネギ王国」とまで言われたが、現在は作物の転作で往時をしのぶ影もないという。