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賭博用機器の輸入急増=コンピュータとして税関通過=貿易管理局、業者と癒着の疑い

8月10日(火)

  【フォーリャ・デ・サンパウロ紙八日】国税庁は賭博目的のスロットマシンなど電子機器類の輸入に、貿易管理局を巻き込んだ組織犯罪の疑いがあるとして本格的追及に乗り出した。
 国内の賭博は一九四三年、バルガス政権によりカジノ追放とともに全国的に禁止された。その後九八年のビンゴ営業を許可したペレー法により、ビンゴ用の機器が輸入されたが、これを隠れミノに賭博用機器類の輸入が急増した。こうした輸入には貿易管理局が設置した輸入許可コード〃SC9〃が利用された。このコードはコンピュータ機器類の輸入を許可するもので、賭博機器もこれを適用し公然と輸入されていた。国税庁はこのコード適用に犯罪組織がからんでいると見ている。
 賭博用機器はビデオポーカー、ビデオビンゴ、スロットマシン(通称カッサニッケル)で使用が禁止されている。連警は九九年以来三万台の機器と二十トンの部品を押収、廃棄処分にしてきたという。
 ビンゴの営業許可は九三年にジッコ法として立法化され、九八年のぺレー法によりスポーツ団体に利益の一部を還元することで施行された。これに伴い輸入機器が増加した。SC9のコードが設置されたのもこの時期で、貿易管理局と業者の癒着の疑いがもたれている。その後二〇〇〇年に上院でビンゴ営業が禁止された。
 これにより機器類の輸入が止まったかに見えたが、国税庁の捜査により本年初め以降輸入が続いていることが明らかになった。SC9コードは廃止されたが、それに代るコードで輸入許可証が発行されていることも判明した。
 国税庁によると、輸入品のうち税関で検査を受けるのは三〇%で、残り七〇%はいわゆる〃青信号〃でフリーパスとなる。従って輸入許可証発行の時点で、厳正な審査を行わねばならず、貿易管理局の手抜きを重大視している。