8月10日(火)
一万ドルの寄付を五百口集め日伯総合センターの土地代に――というキャンペーンが七日午前、ブラジル日本文化協会会議室で行われたブラジル日本移民百周年祭典協会(上原幸啓理事長)の理事会で打ち出された。約四十人、三十七団体の代表が出席した。
「リブロ・デ・オウロ」と銘打たれた奉加帳への一番名乗り署名は、上原幸啓理事長(文協会長)。二番手には渡部和夫同協会顧問、三番目に中沢宏一同副理事長(県連会長)、池崎博文リベルダーデ文化福祉協会会長、菊池義治総務副委員長(援協副会長)などが続き、その日だけで五人が署名した。
渡部顧問は、「この一口一万ドル寄付は、メイン記念事業である日伯総合センターの土地代にだけ使われるもので、同協会の運営費に流用されることはない」と説明した。
その他、本年度会計は六月末現在で、総収入が三万七三二〇レアル、総支出が二万二六五六レアル、残高が一万四六六三レアルであることが伝田英二会計理事から報告。同会計理事は辞職したい旨、申し出があったが、上原理事長がその場で遺留し、結論は出されなかった。
また、文協地下にある同協会事務所を二階(元アリアンサ事務所)に移転させることも審議された。移転に必要な改修費用は約四万レアルで、前述通りの本会計残高では捻出できない。そのため、水本エレーナ文協理事から文協婦人部主催のお茶会を今月二十五日と九月二十四日に行ない、三万~三万五〇〇〇レアルを調達し、それを改修費にまわす旨、発表があった。
「法的組織作り」の討議時間に説明に立った渡部顧問は、日伯総合センターの主旨を「ただの箱モノでなく、日伯二つの文化を統合する重要な意義があるもの」と改めて強調した。
末永建郎ノロエステ百周年祭実行委員長は「記念事業が、やっとよちよち歩きを始めた」と評価した。
また、中沢副理事長は「今月二つも国会議員の団体が来伯し、九月には小泉首相がという話もあれば、海外日系人大会もある。記念事業の四つはまだ計画を出しただけの段階だから、日本から要人が来られる時までにもっと検討、分析し、本当に実現できるのか議論しなくては。また地方文協をもっとまとめる努力も必要。この二カ月ぐらい真剣になって考えてほしい」と要請した。