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マルタ候補の支持率上昇=逆転トップに踊り出る=女性、貧困層の支持伸ばす=サンパウロ市

8月12日(木)

  【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十一日】統一選挙を二ヵ月後に控え、各候補は支持者集めに追いこみをかけている。中南米最大のマンモス都市、サンパウロ市長選挙もデッドヒートが繰り広げられている。
 世論調査によるとマルタ候補(PT党)が三〇%へと支持を伸ばし、これまでトップを維持してきたセーラ候補(PSDB党)の二五%を抑えて逆転した。三位はマルフ候補の一九%で、三つ巴の様相が鮮明になってきた。しかし決戦投票となった場合、セーラ候補五二%、マルタ候補三八%で現市長は苦戦を強いられることが予測される。
 フォーリャ紙が九日に千七百八人を対象に世論調査を行った結果、支持率はマルタ候補が三〇%で前回(六月二十四、二十五日)より六%上昇した。セーラ候補は二五%で前回より五%減少、マルフ候補は一九%(同じく前回より五%下げ)となり、事実上この三者のうちの二人が決戦投票に残る様相を呈している。このほかには、エルンジーナ候補七%、ロッシ候補およびパウリニョ候補が二%、モウラ候補およびアバニル候補が一%となった。
 マルタ候補の急上昇は、先に行われたTV公開討論会で各候補の標的にされた現市長への同情と、現市長としての評価が再認識されたためと関係筋は分析している。さらにPTの組織ぐるみの支援で、市内に四千人の運動員が走り回っている効果が出たと見ている。同候補の女性支持が三〇%(前回一七%)となり、セーラ候補は逆に三三%から二五%に下がった。また最低給料五倍以下の貧困層ではマルタ候補がこれまた三〇%、セーラ候補は二二%だった。逆に中産階級以上ではセーラ候補の三九%(前回三六%)に対し、マルタ候補は二七%にとどまった。
 いっぽうで不支持率は、マルフ候補が四九%と相変わらず、マルタ候補三四%、セーラ候補一一%となっており、現市長の支持は上昇したものの、拒絶反応も多いことを物語っている。
 現時点で決戦投票となった場合、セーラ候補対マルタ候補は五二%対三八%。マルタ候補対マルフ候補は五〇%対三五%、セーラ候補対マルフ候補は六〇%対二六%。
 先のバンデイランテスTV局の公開討論会を全部視た人は一一%、一部を視たは三六%、全く視なかったは五二%に達した。