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交通機関への補助金増加=貧困層へ利益?賛否両論=サンパウロ州

8月17日(火)

  【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十六日】サンパウロ州とサンパウロ市の公共交通機関に対する補助金は今年、七億レアル(市が二億八千万、州が四億千九百万)に達する見通しとなった。この額は〇二年比で五七%、前年比で三一%の増加。こうした補助金は高齢者、学生を対象とした無料乗車制度やビリェッテ・ウニコ(乗換え可能乗車券)、運賃値上げを回避するために使われている。
 PT市長、PSDB州知事とも他の分野への公共投資をけずって公共交通を優先しているが、こうした方針は貧困者の利益につながる社会対策費と専門家の多くにみなされている。マルタ市政にビリェッテ・ウニコが導入された後、バス会社への同補助金増額が懸念されるようになった。〇五年には一日百万レアル、一年で三億六千万レアル、〇四年比で二九%補助金が増える可能性を専門家らは指摘する。鉄道についても地下鉄四号線のような新線開通後やビリェッテ・ウニコの地下鉄への適用により、補助金は増えるとみられている。
 教育や保健と同様、公共交通は特に貧困層の人々にとっては非常に重要なサービスだと補助金増加を擁護する意見と、職場の近くに住めるよう都市・住宅整備を優先すべき意見があり、補助金増加は賛否両論に分かれている。