きょう二十四日はゼツーリオ・ヴァルガスの命日に当る。ブラジル近代化の父がリオ・カテチ宮の寝室で心臓を撃ち抜き自害したのはちょうど半世紀前の朝方だった。
リオに行けば、たいていカテチに寄る。現在は史料館として公開される宮殿の庭が心地よい。湿った安宿で一休みするならとベンチで昼寝。気が向けばその最上階にある「現場」にも行く。
血痕付のパジャマと拳銃が展示の目玉だ。個人的には簡素なベッドも忘れ難い。意匠尽くしの応接間の数々を通過し最後に辿り着く寝室。そのさりげなさが記憶に残る。
ブラジル現代政治史の転機はオリンピックでないが、「四」に縁があると思った。八四年のジレッタス・ジャー、六四年革命、そしてヴァルガスという巨人の「死」を刻む五四年である。 (大)
04/08/24