ブラジル国内ニュース(アーカイブ)
ここだけの小話=こだわり
8月25日(水)
【カセッタ&プラネッタ誌】ゼーは友人に、別荘を二週間だけ貸した。
ゼ「オレの自慢の別荘だ。最高に素敵だっただろう」
友「ああ、快適だったよ。だけど、ちょっとだけね」
ゼ「ちょっとだけ何だよ」
友「別荘で飼っていたオウムが、死んじゃったよ」
ゼ「エッ。どうしてだよ」
友「腐った馬肉を食べて」
ゼ「なぜ腐った馬肉だよ」
友「馬がね、重労働に耐えられず死んじゃってね」
ゼ「優良種の競争馬だぞ。なぜ重労働をさせたのか」
友「火を消すために、消化用水を運ばせたのだよ」
ゼ「何の火だよ。それは」
友「母屋に火が付いてね」
ゼ「エッ。オレが長年かけて建てた別荘の母屋に、どうして火が付いたのだ」
友「ロウソクが倒れてカーテンに引火し、カーテンから母屋が炎上してね」
ゼ「別荘には電気があるのに、なぜロウソクだよ」
友「お通夜があってね。ロウソクを灯したのだよ」
ゼ「お通夜? 誰のだ?」
友「アッ、そうだ。君に知らせるのを、スッカリ忘れてた。君の奥さんを昨夜、間違って殺しちゃったんだよ。それで奥さんのお通夜をしたんだ。何の予告もなしに夜中、奥さんが別荘へやってきてね。オレ、泥棒と勘違いして、射殺しちゃったんだ。忘れてたよ。言うのをサ」
ゼ「オウ、私の妻を泥棒に間違えて射殺しておきながら、知らせるのを忘れるとは何という悲劇なんだろう」
友「何だ、あんなチッポケなオウムが、そんなに大切とは知らなかったナ」