ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 22年にブラジル先進国入り=試行錯誤の時代は終わった

22年にブラジル先進国入り=試行錯誤の時代は終わった

9月1日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】具志堅広報局長官が主宰する戦略審議会(NAE)は二十一日、ブラジルが独立して二百年になる二〇二二年には、ブラジルが名実ともに先進国入りすると発表した。二二年にはどの政党が政権を執ろうとも、政治や経済、文化に面で成熟し、世界に冠たる国家になるというのだ。
 ブラジルの「未来白書」は、三期におけるブラジル・プロジェクトからなる。四五年から五一年のガスパール・ドットゥラ政権による工業化導入政策にスタートを切る。その後、クビチェック政権の国産化政策と五十年を五年での挽回計画までが第一期。第二期には軍政時代の産業開発計画、カルドーゾ政権のブラジル前進計画などがある。
 そして最後に現政権の多年度計画(PPA)だ。ルーラ大統領は、ブラジルは実験室ではないと宣言した。新政権が発足するごとに経済政策の実験が行われ、それは実験段階に留まってきた。八〇年代は、ゼロやマイナスの経済成長を繰り返したが、ブラジルは、もはや試行錯誤の時代を終わったという。
 すべてのプロジェクトは、インフラ整備と基幹産業の開発計画であったが、紆余曲折と浮沈の歴史だった。国民全員が先進国の社会制度を享受するには、政府の一人相撲では達成不可能とした。自分の目が黒いうちに、国民とともに先進国入りを見たいと大統領は述べた。
 一方で、国連が二〇〇〇年に「二〇一五年の達成目標」として要求した極貧と餓死撲滅、全国民の基礎教育、女性の権利擁護、乳児死亡の防止、母体の健康管理、エイズとマラリア防止などを、ブラジルは達成する見込みとNAEは発表した。
 グシケン長官とジルセウ官房長官は、次期大統領選でのルーラ大統領続投を八月中にも公式に表明する。誰が次期大統領に就任しても、現行の経済戦略を二十年の長期計画として継続するよう要求する考えだ。