9月2日(木)
日本祭りの会場移転検討へ――。ブラジル日本都道府県人会連合会(中沢宏一会長)は来年度も開催が決まったフェスチヴァル・ド・ジャポン(日本祭り)について、会場の移転を検討することを決めた。過去三年間の会場となったイビラプエラ公園の州議会駐車場が手狭となったことや、参加した全県人会に実施したアンケートでも会場の狭さを指摘することが挙がったことが背景だ。まだ実行委員会は立ち上がってはいないが、一日に開かれた執行部会で会場移転を検討。アニェンビーか、イミグランテス街道沿いの展覧会場の二ヵ所が候補として上がっている。
二〇〇二年から三年間、会場として利用してきた州議会駐車場。年々、来場者が増加し、特に郷土食のブースでは立錐の余地もなくなることや、大型スポンサー確保のためにはさらなるスペースの確保が課題となっていた。
会場の移転については、昨年十月にも代表者会議で議論され、イミグランテス街道沿いの展覧会場が候補として浮上。実際に中沢会長らが視察までしていたが、「来年度に資金的な成功を収めてからにしよう」との意見が相次いだことから、検討課題として先送りされていた。
今年は好天に恵まれたこともあり、過去最高の四十五万人(県連発表)の来場者を記録、さらに九万レアルの黒字を計上したことで移転への障壁がなくなった。また、参加した三十七県人会に初めて実施したアンケートが、会場移転を後押しする。
八月末の代表者会議で明らかになったアンケート結果によると、ブースの広さや面積、使い勝手に対する回答は「満足」が七県、「普通」が二十五県、「不満足」が六県――となったほか、要望の欄でも「トイレの数が少ない」が十県、「もう少し広い場所がいい」が七県などと広い会場を求める意見が相次いだ。
「規模的にも、資金的に成功するには大手スポンサーの協力が不可欠」との中沢会長の見解を裏打ちするように、アンケートでは「企業参加が不可欠」との項目に三十県が賛成、さらに「来年はもっと大きな規模で」との項目でも三十県が支持をした。
こうしたアンケート結果を受け、執行部では会場選択に着手し、アニェンビーか、イミグランテス街道沿いの展覧会場の二つに絞り込み、一日の執行部会で意見統一。早急に臨時の代表者会議を招集し、各会長らに諮る方針だ。