SBC病院は地下鉄ヴィラ・マダレーナ駅から、バスで約十五分。自動車がないなら、決して地の利がよいとは言えないようだ。
農協婦人部連合会が毎月第二木曜日に、ここでフェイラをやっていると聞いて、人が集まるのかと訝った。
毎朝七時から午後四時まで、客足は絶えない。手作りの料理を目当てに、診察日をわざわざずらす患者もいるそうだ。
農協婦人部は現在、レシピ集「デリシアス・デ・ママエ」の三作目をつくっている。日本の文化を少しでも、残したいと企画されたものだ。既に注文も入ってきている。
「日本食がちょっとしたブームで、レストランで食べる機会が増えた。でも健康を考えたら、家庭料理が一番です」。書籍の刊行に注ぐ関係者たちの息遣いが伝わってきた。(古)
04/09/02