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〃ブラジリアン・デー〃開催=独立記念日を一足先取り=緑と黄色で彩られたマンハッタン

9月7日(火)

  【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】ニューヨーク市で五日、七日のブラジル独立記念日を一足先取りした〃ブラジリアン・デー〃が催され、ブラジル人であふれ返った。
 このイベントは今年で二十回目を迎え、外国でのブラジル人最大の集まりとして定着している。ニューヨーク市警の慣習で人出の公式数字は発表されていないが、六番街を中心としたマンハッタン地区はブラジル国旗の緑と黄色で彩られた。
 この日ニューヨーク市は薄曇りに覆われたが、五番街からセントラル・パークを挟んだ六番街一帯の通称リトル・ブラジル地区は、国旗の緑と黄色の風船や旗が並び、同色のTシャツやサッカー代表チームのユニホーム姿の人たちで身動きが取れない程の人出となった。
 とくに六番街と四十三番街の角に設置された特設舞台では、ブラジルのミュージシャンらが数々のヒット曲を披露し、この一帯は一緒に口ずさみながらダンスに興じる群衆で混雑した。主催者側は、この角だけで三千人程が集い、立すいの余地もなかったとしている。ショーにはTVグローボのビデオ・ショー番組でおなじみの俳優アンドレ・マルケスが司会を行い、人気スターが次々と登場した。この模様は同局のネットワークで六十八カ国に中継された。
 路上ではブラジル産品の売店が至る所で立ち並んだ。舗道に座り込んで、カイピリーニャやグァラナを飲みながら、フェイジョアーダやアカラジャを頬張る姿が目立った。また、ブラジルのフェスタに欠かせないのがカーニバルで、この日も数百人のサンバチームが繰り出した。そのうちのあるグループは、ベレン市から九百キロ離れたトゥクマン市からボストンに渡米してきたが、「不法入国なので身元は明かせない」とした上で、年に一度サンバに興じて日頃の不安と望郷の憂さを晴らしていると語った。さらに職業としていた金掘りが出来なくなったので、アメリカで一旗挙げたいと希望を抱いている。
 このイベントは創刊三十二年の日刊紙〃ザ・ブラジリアン〃主催で、ブラジリアン・アメリカ・カルチャーセンターとTVグローボが後援。七日の独立記念日にはエンパイア・ステート・ビルの上階三十階全てに灯を点し独立を祝うという。