9月9日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】独立記念日の七日、全国的な快晴の下、各地で祝賀パレードが行われた。ブラジリア市ではルーラ大統領がマリザ夫人とともにロールス・ロイスの大統領専用オープンカーで、五万人の群衆で埋めた会場を一巡した後、特設観覧席に入ったこれには来賓閣僚らが同席した。
パレードには七千五百人が参加。このうち市民は二千人で、軍隊行進に続いてユニフォーム姿で緑と黄色の旗を振りながらオートバイのアクロバット、バレー、カポエイラなどのアトラクションを演じた。パレードは三時間に及び、大統領は猛暑に汗ばみながら飽きた様子だったが、続いて披露された空軍による飛行ショーを満足気に見ていた。夫人は嘆息をつき、特別招待のポルトガル首相は終止口を開けたまま空を見上げていたのが印象的だった。
観衆の拍手が一段と高まったのは、アテネ・オリンピックで世界的に有名となったマラソンのヴァンデルレイ・リマ選手が国旗を持って入場した時だった。大統領は同選手を観覧席に招き入れて抱擁し、労をねぎらった。観覧席には大統領の子供らの他、サンベルナルド市から駆けつけた親戚らも列席した。マリザ大統領夫人の前夫の父親もマリーリア市から参加した。
サンパウロ市ではアニェンビーのサンバ会場で二万五千人が見守る中、七千人が参加したパレードが二時間にわたり繰り広げられた。アウキミンサンパウロ州知事とマルタ市長が呉越同舟で観覧した。同知事は「国を挙げての祝日であり、政治的発言は控える」とし、市長とは専ら映画についての会話をやりとりしたという。パレードには今年初参加のCEUS(統一教育センター)の学生や利用者が数十台のトラックで乗り付けたのが目をひいた。選挙運動の一環かとの問いに市長はノーコメントだった。
会場では主催者側の不手際が目立ち、開始時間は大幅に遅れた。知事や市民も会場の入口で待ち呆けを喰わされた有様だった。一般入場者らは炎天下で長い時間待たされた。ただ活気を呈したのが選挙の運動員で、パレード会場内では選挙運動が禁止されていたので、入場待ちの長蛇の行列にパンフレットなどを配るのに走り回っていた。