9月10日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】アテネ・オリンピックのマラソン競技で、ブラジルのバンデルレイ・コルディーロ・デ・リマ選手に抱きついてレースを妨害した事件に関し、犯人の地元のアイルランド観光スポーツ相、同国オリンピック組織委員長、犯人の兄らが連名で同選手に謝罪してきたことが明らかになった。さらに同相は十月二十五日に同地で行われるマラソン大会に同選手を招へいし、特別表彰をする旨伝達してきたとのこと。これに対しリマ選手は「別に恨んでもいないし、銅メダルを取れて幸せだ」と返答したという。
犯人の元神父は、この事件でギリシャ当局に逮捕され、略式裁判で一年の有罪判決が云い渡されたが、保釈金を払って釈放された。しかし現在イギリスで児童へのわいせつ容疑で公判中のため、国外への出国は禁止された上、毎日警察に出頭して市内在住を確認されている。
アテネでの妨害事件について同被告は、「キリストの再臨を大衆に知らしめるための行為」などと語ったという。同被告は以前にもF1のシルバーストン・サーキットで場内に飛び出してレースを妨害した前歴がある。