ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

大量の機密書類が紛失=国家情報局=盗難か破棄かは謎=旧組織と政治家癒着の証拠隠滅?

9月11日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】国家情報局(ABIM)のマウロ・リマ長官は九日、局内に保管されていた大量の機密書類が紛失していることを記者団に対して明らかにした。同局は大統領直轄の情報機関で、内部関連情報を公開する義務はないことから、今回の発表は異例かつ史上初めての措置。同長官は透明で開かれた新生の情報機関とすることで、前身のSNIが呈した暗くかつ独断先行のイメージを刷新するとの考えを示した。
 同局長によると、一枚に九十二頁が収められたマイクロフィルムが二十二万枚紛失したとのこと。現段階では盗難か破棄処分にされたかは定かではない。書類は局内の刑事課の室内に保管されていたことから内部関係者の仕業とみて捜査を進めるとしている。
 前後の関連書類をつき合わせてみたところ、紛失書類は軍政下時代の反政府運動に関する調査事項が浮かび上がっているとのこと、これらには極左運動やゲリラ活動、共産主義者の動向、はては国境一帯の諜報活動などが含まれている模様。これについて同長官は、旧SNIと政治家との癒着が暴かれるのを危惧し、証拠隠滅を目的としていると指摘した上で、これが明るみに出れば政界、経済界、外国にまで波及するとし、現職の政治家のスキャンダルに発展する可能性もあるとの認識を示した。
 今回の長官のコメントと情報公開とを、関係者は一様に驚きの目で見ている。これに対し同長官は、ルーラ大統領の直接の任命で就任して以来五十五日間、旧態依然の旧SNI出身の幹部を七〇%から八〇%罷免して刷新を図っているとし、今後独自の新体制を築くとの見方を示した。なかでも情報収集の一環として、盗聴や資料公開の特権を法令化したいとしている。また現段階では国防長官を通じて大統領に情報提供を行っているが、これを部長クラスの判断で緊急情報として提供できる環境を作りたいと述べた。
 さらに情報専門部員を養成するため、ブラジリア市内に五十ヘクタールに及ぶアカデミーを新設し、ホテルやレストランを含めた町造りを行いたいとした構想を打ち上げた。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button