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工業生産増、予測下回る=一般消費財の生産はマイナス
9月11日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十日】ブラジルの工業生産は七月に前月比で〇・五%増加した。これは五カ月連続の増加だが、平均一%増を予測していた大方のコンサルタントの期待を下回った。〇四年一―七月では七・八%の増加。
ブラジル地理統計院(IBGE)の調査結果は、半耐久消費財と、食料や衣服といった一般消費財の生産が七月に前月比で一%減少したことを示している。これらは購買者の所得動向を敏感に反映するという。労働者の実質平均所得は、七月に前年比二%増と、今年になって初めて回復したが、過去二年間をみるとまだ低いレベルにある。
LCAコンサルタントのエコノミストは、昨年の失業率が非常に高く、就職できた人は負債の処理と利用しやすくなったローンで、車や家具などの耐久消費財を購入していると分析する。耐久消費財の生産は七月に前月比で一・一%増加した。
一方、資本財の生産は七月に前月比で一・一%減と、四カ月ぶりに減少に転じた。インフレ圧力を高めないよう各企業が生産能力を向上させているかどうか、アナリストらはこの減少に注意を払っている。資本財の生産は今年七カ月で二四・九%と、全部門で最も増加したからだ。インフレなき経済成長に危険信号が点り出したとみるエコノミストもいるが、IBGEのサーレス工業担当部長は懸念するレベルではないとしている。