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幹線道路の事故急増=整備進み、運転手は慢心

9月17日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】サンパウロ州内の幹線道路の事故が、本年上半期で昨年比一〇%増と急増した。州交通局のまとめによると、十二の州道での事故は上半期に、昨年の一万四千六百九十四件より一千四百七十九件増加した。
 一九九七年以来事故は減少傾向を示してきたが、本年に入り増加傾向に転じた。同局は、州道の舗装整備、車線の拡張、街道沿いの緑化整備に伴い、運転者がスピードを出し過ぎたり、油断や居眠り運転したりするため事故が多発していると指摘した。運転手の注意不足と慢心のほか、車のエンジンや車体の欠陥を原因とするものも多いという。この場合、市内で走行している分には問題なく気がつかないが、ハイウェーに出てスピードを上げると欠陥部分が表面化する。これらの原因を挙げた上で同局は、走行車の車体の検査や運転マナーの徹底に加え、より厳格な罰金制度を確立する必要があるとの態度を示している。
 また、交通局技術課では、ハイウェーの要所にスピード違反取締りレーダーを設置しているが、運転手はその場所を熟知していて、そこの通過点だけスピードを落とすという。そのため三日から七日にかけての連休(六日は振替休日にした企業が多い)は一千九十一件の事故で負傷者六百四十九人のうち四十二人が死亡した。
 アニャンゲーラ・バンデイランテス道では本年八月までで死者数が昨年比六二%減少したものの、事故発生件数は八・六%増加した。昨年の事故数が二千八百五十四件に対し、今年は三千百二件だった。海岸をつなぐイミグランテス・アンシエタ道は、昨年の三千百五十件から今年は三千七百三十件となった。