メルコスル・EU=FTA、最終局面へ=詰めに入る実務者協議=農産物の先行き明るく=EU、25億$の輸入枠追加
9月18日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十七日】セウソ・アモリン外相は十六日、小泉首相の歓迎パーティーでメルコスル・EU自由貿易協定(FTA)の交渉で大きな進展があったことを明らかにした。EU案は当初の提案からさらに踏み込み、ロドリゲス農相の目標に近い二十五億ドルのメルコスルからの輸入が補足的に見込まれるもの。現在進行中の世界最大の通商協定をまとめる実務者協議は、十月の最終合意に向けて詰めの段階にある。
ルーラ大統領主催の小泉首相歓迎カクテル・パーティーの式場で外相が記者団に語ったところによれば、農産物輸出についての具体的報告はまだないが、メルコスルのアルスラニアン代表から先行きが明るいと連絡があったという。ブリュッセルで行われている実務者協議は、ブラジリアで十日に達した、レミーEU代表と同外相間の合意に沿ったもの。
EU側の表現では、包括会議。包括は農産物を含むと解釈され、これまでの折衝で常に残され、交渉の障害となっていた不明瞭な部分を一掃するものとみられている。交渉の障害物が取り除かれ、メルコスル・EU交渉は決着に向けようやく動き出した感がある。
EUは、農産物輸入に上限を設け、今後十年間で段階的に自由化する当初案を撤回した。輸入上限とは、メルコスルからの輸出が上限を超過したら次年度で差し引くことをいう。
しかし、EUの大筋案は未発表だ。メルコスルは、政府購入資材に関してと、メルコスル市場に入る農産物を除いた輸入品の九〇%を低率またはゼロ関税とする大筋案を発表した。詳細はEUの出方次第で公表する。メルコスル案は結論からいうなら、EU製品の輸入自由化を全面的に容認したも同然。
メルコスル、EUは二十日以降、実務者協議の中で双方の主張内容の分析に入る。現地にはブラジルの企業代表も詰め掛け、市場開放コストを計算している。不利な結果が出れば、直ちに調整会議が行われる。メリットとデメリットが均衡すれば、決着の運びとなる。閣僚会合での合意は、ブラジリアで行われる予定。
イタマラチー宮では、閣僚会合にシフトして十月二十日に合意を予定している。十月三十一日はEU加盟二十五カ国の代表が、レミー代表も含めて任期満了となる。同代表の在任中にメルコスル・EU協定を締結しないと、十一月は振り出しに戻ることになる。
メルコスル・EUのネックとなった農産物に関し、世界貿易機関(WTO)の機構改革は必須と、加盟国はみる。WTOの権限を強化しないとブラジルの勝訴も生きてこないとみられている。
国連は途上国が短期の外資に頼り、市場開放に踏み切ることを懸念すると述べた。外資導入のため高金利政策を採り産業開発を試みても、経済成長への保証はないと国連はみる。
二十七年間に及び開放の目処が立たなかった日本のマンゴー輸入についてルーラ大統領は、日本のサッカー代表選手がもっと強くなるようブラジル産マンゴーを食べてほしいと訪伯中の小泉首相に要請した。