ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 金利引き上げに市場好感=予想よりも小幅で拍子抜け

金利引き上げに市場好感=予想よりも小幅で拍子抜け

9月18日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】SELIC(基本金利)引き上げから一夜明けた十六日、金融市場が早くも反応を示した。外為市場ではレアル貨が反発、対ドル相場が二・八八五レアルの終値をつけた。サンパウロ証券取引所の平均株価は二・三八%の高値となった。ブラジルのカントリーリスクは二・〇二ポイント下げて四百八十四ポイントとなり、本年に入り三度目の下げを見せた。
 通貨政策委員会(COPON)の決定に基づく今回の〇・二五%の金利引き上げは、大方の予想に反して小幅だったことから中銀の懐の深さを印象付け、好感をもって迎えられた。金融界や小売業界も拍子抜けした格好で、貸し付け金利や月賦販売金利の据え置きを発表した。経済界は、取引が活発化する第4・四半期に向けて金利のインパクトを柔げたことで、さらに経済成長が期待できるとの見方を示している。
 これを受けて政府は、今年の財政一次黒字をGDP(国民総生産)の四・二五%とする当初目標から五・六%へと上方修正したい意向を明らかにした。
 いっぽうで英国のエコノミスト誌は今回の中銀の金利引き上げは「適切な措置」とし、インフレ高騰は今後あり得ないと分析している。