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快調、メルコスル農業研修=コチア農業学校=5/6期生揃って

9月18日(土)

 サンパウロ近郊のジャカレイ市コチア農業学校で実施されているメルコスル農業後継者研修プロジェクトに、八月初め、第六期生二十一名が参加した。二月から研修に励んでいる先輩研修生(第五期生)二十三名に合流したもので、九日の時点で、ボリビア、ペルー、パラグァイ、ブラジル四か国四十四名の元気な若者たちが勢揃いした。
 指導しているのは、サンパウロ大学農学部出身の菅原エドワルドさん(二世)。このプロジェクトは、オイスカ・ブラジル総局(高木ラウル会長)が、米州開発銀行(本部・ワシントン)の無償資金協力を得て、二〇〇〇年六月からコチア農業学校で実施しているもので、〇三年十二月までに、前記四カ国に加えて、アルゼンチン、ウルグァイ、コロンビア、チリ八カ国の研修生百五十名が卒業し、その中の六名(ブラジル四名、パラグァイ二名)が、今年四月から日本で一年間の研修を受講している。
 コチア農業学校での研修は実技が中心で、自然との共生を念頭に有機農法となっている。研修科目は野菜栽培、牛と山羊の酪農、養鶏、営農経済、環境教育、植林用の育苗、など多岐にわたっている。
 全寮制で、寮は日本政府の草の根無償資金から助成を得て建設された。環境教育センターと育苗センターの建設には、経団連自然保護基金(本部・東京)の助成を受けた。
 このように、コチア農業学校は公的機関や民間組織の支援を得ながら、明るい未来の人づくりを行っている。指導員の過半数は日系人、研修生の大多数は非日系子弟で、日本と日本人の『顔』が見える南米流の国際協力ともなっている。
 研修生たちが生産する野菜やチーズ、ヨーグルト、バターなどの加工品は、農薬や添加物の恐れがなく、新鮮なため、健康志向の人々に好評だ。それがブーメラン効果を生み、研修生たちの自信と更なる意欲につながっている。写真は、十二月に予定されている第三回回メロン祭りに向けて、菅原教官の指導でメロン苗木を調べている研修生たちだ。