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コラム 樹海

 ブラジスからメキシコに飛んでから国連へと小泉首相の旅は忙しい。ルーラ大統領とは「賢人会議」や南米政策に関する小泉ビジョンを発表。メキシコではフォックス大統領と話し「太平洋を越え貿易を拡大しよう」と誓ったのが大きい。国連総会での演説は「常任理事国に入るための決意」を語ることになっているし、今回の外遊が持つ意味は重い▼取り分けブラジリアでの同行記者団との懇談での首相発言は極めて大切なもので政局への波紋は大きい。首相が帰国する二十四日から内閣改造と党の人事刷新が始まる。周知のように首相の人事は「小泉流」と呼ばれるもので従来からの「派閥主義」を排除する。言わば適材適所というわけだが、各派閥からの反発は凄く、党内紛争にまでも発展しかねない雲行きなのである▼それでも―首相の信念が変わるとは思えない。当時、何かと批判の多かった山崎拓幹事長を誰もが驚いた副総裁にし安倍晋三氏を抜擢の人事には永田町もびっくり仰天する。この安倍幹事長は参院選の責任を取り退任を望んでいるが、首相も容認するらしい。が、閣僚については政治生命を賭ける郵政民営化に反対する陣営からの起用はない―と厳しい▼誰某と個人名は挙げていないけれども、自民党には民営化に反対する勢力がいっぱいいる。それをも押し切る力があるのか?とも思うのだが―それを押し切るのが小泉流と理解したい。幹事長の人事も難問だし小泉帰国後の首相官邸は関が原―いや、やはり小泉流の「サプライズ(驚き)人事」を期待したいのですけれども―。 (遯)

04/09/18