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大統領の就任ほぼ確実=百周年祭典名誉総裁=近く具志堅長官に依頼へ

9月23日(木)

 ルーラ大統領が百周年祭名誉総裁就任へ――。ブラジル日本移民百周年祭典協会が四年後に控えた百周年祭で、ルーラ大統領に名誉総裁就任を打診する意向であることがニッケイ新聞社の調べで分かった。すでに今月に入って、上原幸啓理事長ら協会トップが二回に渡ってブラジリア入り。ブラジル外務省やルーラ大統領の「右腕」であるルイス具志堅大統領府広報長官と接触。近く、サンパウロで具志堅長官と会談し、正式に就任を依頼する方針だ。十六日にあった小泉首相と同大統領の首脳会談後出された共同声明の中でも移民百周年を両国政府で盛り上げるとの方針が盛り込まれたことから、ルーラ大統領の就任はほぼ確実とみられる。

 日伯両国で、百周年祭の重みを増すにはブラジル大統領の名誉総裁就任は欠かせないと、祭典協会はルーラ大統領への就任依頼を検討。今月八、九の両日にかけてブラジリアに上原理事長や渡部和夫顧問、吉岡黎明プロジェクト委員長、小原彰元陸軍予備少将の四人が訪問。ブラジル外務省とロドリゲス農相、さらには具志堅長官の側近と会い、すでに公表している二〇〇八年六月十八日のブラジリアでの記念式典や日伯総合センターなど記念事業案などについて説明したという。
 上原理事長ら四人は、十六日の首脳会談後に行われた午餐会への招待状が届いたことから再度、ブラジリア入りした。上原理事長は具志堅長官とルーラ大統領への名誉総裁就任について話たが、具志堅長官からは「近いうちにサンパウロで、具体的に話そう」と提案。日時は未定だが、直接大統領に面会するか、具志堅長官を通して文書の形で依頼するかが決まると見られる。ルーラ大統領の任期が〇六年までで再選されるかどうかは分からないため、百周年祭が開催される〇八年における大統領が名誉総裁につくことになる。ニッケイ新聞の取材に答えた吉岡プロジェクト委員長によると、近く上原理事長による記者会見の場で、正式にルーラ大統領の名誉総裁就任について報告がされるというが、先日出された共同声明でも〇八年は「日本ブラジル交流年」とすることが盛り込まれた上、交流年を具体的に盛り上げる役割を担う「日伯二十一世紀協議会」の設立も首脳会談で決まっている。
 日伯両国のトップが、百周年祭の重要性を認識する今だけに、ルーラ大統領も名誉総裁の依頼を受けると見られる。