9月23日(木)
高齢者の健康と娯楽のために――。二十九日文協大講堂で開かれる「老人週間」は、そんな企画で一杯だ。健康検査、医療講演から、寸劇や舞踊ショーまで一日中いて飽きないプラグラムを用意。八百人~一千人の来場を見込んでいる。
援協、救済会、老ク連、日系高齢化社会研究グループ(CENIBRA)の共催で、三十五回目となる今回のテーマは「いのち輝いて生きる」。満ち足りた心を大切にして晩年を美しく生きることを知ろうという意味が込められた。
救済会の左近寿一会長は「老いと健康を学ぶだけでなく、余興の方にも力を入れた」と語る。五月から関係者が集まって企画を練った。「高齢者はご家族の協力なしで外出できない場合もある。送り迎えなど力添えしていただければ幸い」
老ク連の重岡康人も「高齢者は引きこもりになりがち。こうした機会に積極的に参加できるよう応援していただきたい」と話した。
当日は午前八時会場。午前十時の開演前に、大サロンでは血圧測定、血糖値検査などの健康診断が行なわれ、高齢者用製品、医療器具の展示販売会も。
プログラム午前の部は、あけぼのホームに勤務するJICA青年ボランティアの青木直美さんが指導する「カラオケ体操」▽「老人性皮膚病」に関する講演会(長瀬イウカ医師)▽浪曲師宮原敏夫さんの体験発表「いつの間にやら76年」▽サントス厚生ホームの有志によるコーラス▽ヴィラ・カロン文協演芸部の寸劇「借金取り撃退」。
午後はJICAシニアボランティアの安達正子さんが基調講演(午後一時半~)▽和太鼓(アルモニアグループ)▽舞踊(ヴィラ・シニア老壮クラブ)▽ダンス「オスロ・ワルツ」(ピニェイロス親睦会老壮部)▽空手演舞(森山道場)▽喜劇「作兵衛質屋騒動」(劇団新波)。
午後四時過ぎにすべてのプログラムを終了。協賛各社からのプレゼントがあるという。