9月25日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十四日】ブラジル地理統計院(IBGE)によると、増加後わずか一カ月の八月に労働者の実質平均所得が、前月比マイナス一・四%、前年同月比〇・九三%と再び減少に転じた。
八月の平均所得は八百九十三・一レアル。二〇〇二年八月には千四十五・五二レアルと、二年前と比べ大きく減少している。七月と同様に二%台の増加を予想していた専門家らは驚きを隠していない。
原因として、賃金の低い非正規従業員が前月比〇・五%増える一方、正規従業員は逆に〇・六%減少したこと、家事サービス(二・八%)や民間建設(二・六%)など賃金レベルが高くない部門での雇用が増えたこと、全国消費者物価指数(INPC)が七月の六%から八月に六・三%に上昇したことを同院は挙げている。
また、失業率は四月の一三・一%から三カ月連続で低下した後、八月には一一・四%と前月より〇・二ポイント上昇した。同院によると、失業率は安定しているとみなせ、上昇が続くかどうか判断するには時期尚早だという。
失業者の五六・一%を占める女性の一部が子どもたちの冬休みである七月に求職活動を控え、八月に労働市場に戻ってきたこと、六大都市圏のうちリオとサルバドールで失業率が低下しなかったことが八月の上昇につながった。失業率の下げ止まりは、景気回復の足取りがしっかりしたものではないことを示すとエコノミストらは評価している。