9月28日(火)
サンパウロ市四百五十周年を記念した、ブラジル日本文化協会主催の第三十三回国際民族舞踊祭が二十五、二十六日にわたって記念講堂で開催された。サンパウロ市近郊にある二十三カ国・地域の民族コミュニティを代表する三十七グループが独自の舞踊を披露し、合わせて約二千五百人が訪れた。
開幕式で、上原幸啓文協会長は「民族舞踊は、各民族独自の喜びの自由な表現。多文化国家ブラジルのあり方、平和とは何かを、この催しで見ることができるでしょう」と挨拶した。
委員長の横溝オズワルドさんは「みんな先祖は遠いところからやってきた。そしてこの地で、他民族や他文化を認め、尊重する包容力を学んだ。差別のない社会を、このような祭典を通して実現してきましょう」と祭典の意義を説いた。
二十五日午後二時半からは子どもの部ではロシア、ギリシア、ドイツ、ボリビアなどのグループが元気な演技を披露。なかでも今年初参加のリトアニア・ブラジル援護連盟の「Zilvitis」が生バンドにあわせて元気な演技を披露し、会場の拍手をさらっていた。
午後五時からは大人の部が開幕。ガウーショ、スペイン、沖縄、ハンガリー、アラブ、アフロなど十五団体が素晴らしい舞踊を繰り広げ、夜十時ごろまで熱演が続いた。
翌二十六日はペルー、チェコスロバキア、オーストリア、イタリア・カラブレーザ地方、チリなど十五団体が熱い演技を見せた。レプレーザ文協が阿波踊りを披露し、喝采を浴びた。第一回から欠かさず出場するウクラニアは、今年も一糸乱れぬ演技を見せた。
両日とも大サロンには各国・地方の手芸品、ケーキやお菓子を販売する十二の出店が並び、さながら国際交流のスペースと化していた。