9月28日(火)
【ベレン発】マンゴー並木の熱帯都市が、盆踊りで沸いた。汎アマゾニア日伯協会(小野重善会長)主催の第十六回日本週間が十一日から十八日まで開催され、昨年は二千人程度だった来場者が、今年は一気に延べ四万五千人と爆発的に増え、大成功裡にアマゾン入植七十五周年を祝った。
最終日の十八日(土)夜、会場となったパラー州立文化センター(CENTUR)では、日系人はもちろん、非日系の若者で大賑わいとなった。浴衣姿で歩く日系女性もあちこちにみられ、祭りに華を添えた。
先ごろ、二世に世代代わりしたばかりの執行部としては初めての日本週間だったが、小野会長は「我々の運営が素人のわりには、若い人がいっぱい来てくれてよかった」と胸を撫で下ろした。同協会の堤剛太事務局長も「これだけ人が集まれば大成功でしょう」と胸をはる。
十日には日本週間開幕式典前夜祭、十一日から剣道、空手、すもう、合気道、柔道などのデモンストレーション、和太鼓のワークショップ、漫画に関する講演会、日本舞踊、山田洋次監督の映画「男はつらいよ」の日本映画上映など、たくさんのプログラムが行われた。
大手スーパーのY・YAMADA、群馬の森、瀬古商会、トメアス農協をはじめ、七十八ものブースが設置された。
なかでも人気が高かったのが、パラグアイのイグアスー移住地の太鼓集団「鼓太郎」六人による演奏指導と、実演。十一日から毎日指導が行われ、十七日にはその生徒の発表会、翌十八日最終日には「鼓太郎」による模範演奏が同センター内劇場であった。五百人入る会場は満杯となり、最後は大歓声と共に立ち上がった観衆から、惜しみない拍手が送られた。
同集団責任者で、〇二年六月に移住したばかりの澤崎琢磨さん(31、東京出身)は「指導を受けたブラジル人生徒が、ベレンにも和太鼓グループを作って続けていきたい、と言ってくれたのが嬉しかったです」と喜んだ。