9月29日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十八日】航空会社ヴァスピのパイロットと客室乗務員らが、八月分の給与遅配を理由に、二十八日午前零時から四十八時間のストに入った。
二十一日以降は、同社が運航していた旅客機二十六機のうち十五機しか飛んでおらず、便のキャンセルが相次いでいた。組合側によると、二十六日と二十七日には燃料費の一括払いを求めた燃料会社とトラブルが発生、ヴァスピは一部給油を差し止められたという。
同社の保有する十九機のボーイング737のうち、六機は先週、民間航空局(DAC)により飛行を禁止された。製造元が定めた整備を行わなかったためだ。同型機の維持整備に必要な部品は使い古された三機を分解して調達され、二機のエアバス300も同様の措置が取られているという。
ブラジル空港設備公社(Infraero)は約五億レアルの未払いを抱える同社に対し、十月以降空港使用料を毎日支払うよう求めることを検討している。フォーリャ紙が調査したところ、ヴァスピは遅くとも新倒産法が発効される来年一月または二月までしか運航できないと連邦政府はみなしている。昨年十二月時点で同社の負債は二十六億七千八百万レアルに上っていた。
原油高騰、価格競争、機体の維持整備といった問題により、航空各社にとって昨年は過去二番目に厳しい年となった。二〇〇一年十二月に運航を取りやめたトランスブラジルも整備不良で保有機の一部を運航停止していた。国内業界最大手のヴァリグも六十億レアルの負債を抱え、経営危機に直面している。