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コラム 樹海

 「日の丸」「君が代」は日本の国旗であり国歌なのは誰でもが知っている。但し、戦後になると左翼系が、軍国主義や戦争を想起するので適当ではないと反対し政治的な論争にまで発展し話題になった。共産党らを中心にして主に学校の教員らが騒ぎ始め新しい国旗を制定し、国歌も新鮮で若さ溢れるようなものをの社会運動もあったけれども、「君が代」と「日の丸」への国民の愛着は強い▼元々―日本には、国歌と国旗を規定した法律はなかった。戦後の国旗論争を引き起こした原因には、左翼思想や政治的な問題が絡み合ったものだが、こうした法的な根拠がないことも大きかった。こうした背景のなかで小渕恵三氏が首相のときに「国旗は日の丸・国歌は君が代」とする国旗国歌法を成立させ法的な裏付けや権威を持たせたのは記憶に新しい▼ところが―である。今でも東京では、国旗や国歌を認めない教職員がいる。石原慎太郎氏が知事になってからは、このような教育現場の風潮に歯止めを掛ける動きが活発になっている。それでも「国歌を斉唱するのに起立しない教師」がいたり、生徒にも曖昧な指導しかしない。さすがの東京都も堪り兼ねてこうした教師二〇〇余人を処分したが、それでも今もまだ徹底しない▼このため都立高校の二校長が教師に「国歌は立って歌う」と職務命令を出したら、これが生徒の思想を傷つけるとか論じる新聞があり、あのNHKまでが同じようなテレビ放送だったけれども―いったいこの先の日本はどんな国になることやら―である。 (遯) 

04/09/30