ビアグラ、ブラジルに定着=”男の恥”を払拭=薬局の売上げトップ=成人の45%が不完全性交渉
10月1日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】発売以来、世界的に爆発的人気を呼んだビアグラ(原名・ヴァイアグラ)は、ブラジルに定着してきている。薬局の店頭販売では過去一年間で月平均百万個が売られ、家庭常備薬などの販売を大きく引き離して売り上げトップとなっている。当初は医師の処方が求められたが今は自由販売となっており、買い求める客も風邪薬でも買うかの如く〃堂々〃としている。当時は男性の恥とされたが、今や日常の話題に登場している。この薬の常用で、夫婦や恋人の仲が円満になった例が報告されている。ビアグラのほかに効能を同じくする他二種類も市場に参入している。医学関係者は、性的問題は年々増加しており、ストレス社会の現象と指摘している。
薬品の調査機関によると過去一年間の医薬品売り上げで二十四品目中、ビアグラとシアリスがトップ四位内に入っている。とくにビアグラは毎月百万個を超える売り上げで二位を大きく引き離している。アスピリンは二十二位で、このほか家庭常備薬のドルフレックス(頭痛や筋肉痛)などもビアグラにははるか及ばない。コンドームが市場に出回った当時、薬局で買い求めるのに市民はちゅうちょしたが、現在では学校でも教育に取り入れられる程に変化した。ビアグラも同様で、風邪薬でも買うように気易く求めるようになったという。そればかりか、当時ビアグラ服用は〃男の恥〃と思い込んでいた男性らは日常の話題にするようになったし、夫婦、家族の間でもしばし話し合いに登場している。常用者は「頭痛にアスピリンを服用するのと同じこと」だと語る。
サンパウロ市内のクリニカ病院心療内科が行なった調査によると、十八歳以上のブラジル人の四五%が、男性の原因による不完全性交渉に悩んでいる。二六%は早漏としている。さらに一〇・六%は専門医にかかった経験がある。これについて同病院は、ストレス社会からくる現象で、現代病の一つだと指摘する。十年前はこの数字が半分だった。さらにこの種の相談はエイズ、妊娠よりはるかに多いという。
ビアグラの効用は夫婦間のトラブル解消に大きな役割を果している。アデマルさん(六四)は前立腺の手術を受けてから性交渉が途絶えていたが、医師と相談してビアグラを服用し、正常に戻った。コンピュータ技師のアレシャンドレさん(五一)は仕事の疲れから不完全交渉で妻の不満をかっていた。レオナルドさん(三九)は十年前の事故以来、車椅子生活で十一年間の結婚生活に終局を迎えようとしていた。この二組の男性はビアグラ常用後、円満な関係に修復したという。
ビアグラはファイザー社が開発、一九九八年に発売開始され、世界市場で爆発的人気を呼んだ。そもそもは心臓病の予防のために心臓に送られる血液量を増やすための研究だった。これが男性の性器の血行を良くすることで活力が増すことが発見された。発売当時は医師の処方の提示が必要だったが、同社が提訴し実証したことから六ヵ月後に自由販売されるようになった。その後二〇〇三年、シアリスとレビトラ(共にバイエル社)が市場に参入した。効用は類似しており、レビトラは十五分で効用が表われ八時間持続し、ビアグラは二十分で四時間、シアリスは三十分で三十六時間の潜在効用をうたい文句にしている。