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豊乃国ら3力士が会見=相撲イベント盛り上げる

10月1日(金)

 二十七日からSESCコンソラソンで始まった「相撲、新たな視線」を盛り上げようと来伯した大相撲の現役力士三人が三十日午後、同SESCで記者会見した。
 今場所西幕下二枚目で五勝二敗の成績を残し、来場所十両に昇進する新潟県出身の豊乃国(時津風部屋)、相撲甚句の名人で鹿児島県出身の幕下東心山、サンパウロ市出身の三段目東旺(共に玉ノ井部屋)。イベント実行責任者の黒田吉伸フェルナンド(元十両若東)さんが通訳。集まった多くのブラジル人記者は、相撲界に固有の制度や力士の給料などについて熱心に質問していた。
 将来の目標について聞かれた豊乃国は「夢だった十両に上がれてうれしい。今後は千代大海関のようなつき押しで電車道を一気にもって行く相撲を取りたい」と言葉に力を込めた。
 十年前にブラジルから大相撲入りした東旺はこれまでの苦労を問われ、「先輩、後輩の関係が分からず大変だった」。将来に関しては「一日一日好きな相撲を取ることに集中しています」とだけ答えた。
 「ブラジルは食べ物がおいしいですね。フェイジョアーダにシュラスコ。感激した」とは東心山。「昨日指導した子供たちは相撲を楽しんでいる様子だった。その陽気さにこちらもうれしくなった」とも語った。
 三力士は一日午前十時から文協で、握手会やサイン会に臨む。その後午後七時からは鹿児島県人会館で歓迎会。SESCでは稽古指導や、相撲のしきたり、相撲甚句などのワークショップと多忙なスケジュールが控えている。
 二日には全伯相撲大会も同会場で行なわれる。