10月5日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】サンパウロ市は世界で最もうるさい町のランキングで四位に位置付けている。トップは東京で、次いでニューヨーク、サンフランシスコの順で、堂々(?)と大都市と肩を並べている。
IPT(州立科学調査院)が市緑と環境局と共同で市内の喧噪度を調査した結果、七十五ヵ所が基準をオーバーしていることが判明した。基準はWHO(世界保健機構)が住宅地帯向きは五十デシベル(音響測定値)を上限として定めている。これらはラッシュアワーの車の騒音で一時的に基準を上回る地帯があるが、なかには五十九デシベル以上の最悪条件を上回る地帯が八ヵ所含まれている。この地帯では騒音のために電話の声も聞きとれず、またテレビの音も最大にしなければならず、いきおい一日中窓を閉めきりにしたり二重窓にしている。このためストレスや気管支の疾患にかかり易く、不健康だと指摘されている。話す声が大きい人はこういう住宅環境に多いとも報告されている。
サンパウロ市役所には市内消音プログラム課(PSIU)があり、電話一五六番で苦情を受け付けている。苦情は一カ月平均三千件世寄せらせている。同課では苦情が寄せられると、騒音の主を呼び出し、事情を聞いて注意を促す。それでも止まない場合は二万一千レアル以下の罰金を科す。最悪は閉鎖処分もできる。またアパート内あるいは隣のアパートの場合は、シンジコ(住民選出の管理人)を通して抗機することを勧めている。
ワースト住宅地と指摘されたのは、ブタンタン区ウーゴ・カロチニ街(七三・九四デシベル)、中心部カルケイラ・セザル区アラメイダ・ジャウ街(七一・四六)、ピネィロス区フェデリコ・ヘルマン街(七一・五二)、イピランガ区アゴステニョ・ゴメス街(七○・○八)、東洋街のリベルダーデ区ではマルチニアノ・デ・カルバーリョ街(六六・一六)が挙げられている。