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警察、又も失態演じる=ホームレス殺人事件一人を誤認逮捕で釈放

10月5日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】サンパウロ市殺人捜査課は一日、八月に市内で起きたホームレス連続暴行殺人事件の容疑者の一人として逮捕した男性を白と断定し釈放した。男性は十五日間匂留され取り調べを受けた。警察ではこの事件に関し、これまでも数人の誤認逮捕者を出しており、関係当局は度重なる失態に困惑している。
 嫌疑をかけられた男性は市内の夜警を職業としていて、目撃者の証言と自宅で押収された衣服に被害者の血痕がついていたのを証拠として逮捕された。しかし目撃者がその後証言をひるがえしたのに加え、科捜研の検査で血痕が検出されなかった。人権よう護団体は、当局に対し人権侵害として告発するとの態度を表明している。他の容疑者三人はまだ取り調べが済んでいない。
 事件は八月十九日、二十日および二十一日の三日間にサンパウロ市セー広場を中心とした場所でホームレスが襲われ即死ならびに病院で当日、死亡したのが六人で残りは重傷で入院した。このうちの一人は先々週、死亡したため犠牲者は七人となった。警察は約一カ月にわたる捜査で、現在取り調べ中の容疑者三人と、今回釈放された男性を逮捕したもの。三人の容疑者は麻薬がらみが原因とされ裏付けがあるものの、今回釈放された男性の動機については当局から何の発表もなく、不審に思われていた。