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バスピ最大危機に=債務滞納、破産申請の訴えも

10月7日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】バスピ航空(本社サンパウロ市)が経営のピンチに陥っている。これまでに債務滞納で経営が悪化し、運航路線の縮少などを打ち出し先週は三百八十人の人員整理を発表した。しかし、五日、GEセルマ社(アメリカのGE系列部門)が債務不履行を理由に、サンパウロ市の民事裁判所に破産申請の訴えを起した。同社は飛行機のタービンの補修を請け負っているが、その代金支払いが数年間滞っているという。金額は明らかにされていない。これにより同航空は最大の危機直面し早急な打開策を強いられることになる。
 同航空はこれまで労働裁判所から一千四百万レアルの罰金を科せられたまま、未納となっている。これは従業員の給料福祉金や積立の不履行が原因だった。さらに国内空港管理公社に一千百万レアルの空港使用料が未納となっている。この支払い期限は四日だったが、政府が介入し十三日まで延長された。
 これにより同航空は燃料費にも事欠き、これまで一一%の定期便の運航を停止したのに加え、五日から新たにイリェウス(バイア州)、ロンドリーナ(パラナ州)、リベイロン・プレト(サンパウロ州)、カンピーナス(同)、サンジョゼ・ド・リオプレト(同)、フロリアノポリス(サンタカタリナ州)、コルンバ(マット・グロッソ州)の七便を停止した。また二百二十人のパイロットを含む乗務員は給料未払いや待遇改善を理由にスト入りを計画中で、空の便はさらに混乱することが予想される。
 同航空のカニェド社長は緊急会議を開いて対策を協議中だが、経営不振の原因を燃料費の年間上昇率が四○%に達したことを挙げている。さらに他社との合併話しを早急に進めたいとの見方を示し、何よりも解雇した従業員の再雇用を優先したいとの態度を明らかにした。