10月8日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】七月に需要が落ち込んだことで、経済成長にかげりが出たかに見えたが、八月に入り回復し再びサイクルが回り始めた。販売の増加に伴い八月の工業界の平均稼動率は八三・三%となり、設備能力の限界といえるフル稼動となり、史上初の高水準を記録した。昨年同月は七九%だった。業界筋は輸出が好調に推移しているのに加え、内需が伸びており、さらに年末にピークを迎える販売に備えて九月と十月もフル稼動は持続されるとの見通しを示している。
工業界の八月度の売り上げは昨年同月比二○・一七%の上昇となった。今年一月からの累計では、昨年対比一七・五五%増となった。これは七月度の落ち込み(六月度対比三・三一%減)が反映している。八月に入ってからは七月度対比一・二六%上昇した。
これを受けて、八月の雇用は昨年比五・六%増加し、今年の累計は一・九九%増となった。(過去半年間は一%の伸び)。この数字はこれからの生産ピークでさらに増加すると見られている。
いっぽうで、労働時間も昨年八月対比一○・七%と増え、今年累計で五・二六%の延長をみた。これに伴い、労働者の収入も昨年八月対比九・九八%増となり、今年累計で八・一五%増となった。これにより購買力が増し、十三ヵ月給料も含め、年末販売は順調に推移すると見られている。
工業界がフル稼動していることで、増設が浮き彫りにされてきたが関係筋は、四%から五%の経済成長を遂げるには、GDP(国民総生産)の二○%を設備投資に投入する必要があると指摘している。_